倉庫業における特定技能外国人材の受け入れ

2024年3月の閣議決定により「物流」(自動車運送業、鉄道、航空、倉庫)が特定技能の対象分野に追加されたことで、本格的にスタートします。
深刻な人手不足が続く物流業界において、現場の即戦力として期待されています。制度のポイントを分かりやすく整理して解説します。
1. 対象となる業務内容
倉庫業において特定技能外国人が従事できる主な業務は、以下の通りです。
- 倉庫内作業全般:
- 貨物の積み卸し、入庫・出庫作業
- 仕分け、ピッキング、梱包
- 在庫管理(棚卸し等)
- 付随業務:
- フォークリフトの運転(免許・資格が必要)
- 事務作業、清掃、管理業務の補助など
注意点: 以前からある「農業」や「建設」などの分野と同様、単純作業だけでなく、フォークリフト作業などの専門的なスキルも含まれます。
2. 受入れの要件(外国人本人)
特定技能として働くためには、以下のいずれかを満たす必要があります。
- 技能試験・日本語試験に合格:
- 技能試験: 「物流分野特定技能1号評価試験(仮称)」に合格すること。
- 日本語能力: 日本語能力試験(JLPT)のN4以上、または国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)に合格すること。
- 技能実習2号を修了:
- 倉庫や物流に関連する職種(例:梱包や運搬など)で技能実習を3年間良好に修了した人は、試験が免除され、特定技能へ移行できます。
3. 受入れ企業側の条件
企業が特定技能外国人を受け入れるには、主に以下の基準を満たす必要があります。
- 物流・倉庫関連の事業者であること: 倉庫業法に基づく登録を受けている、または物流に関わる適切な事業実態があること。
- 協議会への入会: 国土交通省が設置する「物流分野特定技能協議会(仮)」に加入し、必要な協力を行うこと。
- 適切な雇用契約: 報酬額が日本人と同等以上であること、社会保険への加入などが必須です。
- 支援計画の実施: 登録支援機関などに委託するか自社で、外国人の生活や仕事をサポートする体制を整える必要があります。
4. 倉庫業で特定技能を受け入れるメリット
| メリット | 内容 |
| 即戦力の確保 | 試験合格者や技能実習修了者のため、一定のスキルと日本語能力が保証されている。 |
| 長期就労が可能 | 特定技能1号として通算5年間の就労が可能。 |
| 柔軟な配置 | 繁忙期に応じたシフト対応や、多岐にわたる倉庫内業務を任せられる。 |
5. 今後の流れと注意点
倉庫業を含む「物流」分野は新しく追加された分野であるため、試験の実施スケジュールや、実務上の細かい運用ルールが順次更新されています。特にフォークリフトを運転させる場合は、日本の免許(フォークリフト運転技能講習修了証)の取得が必須となる点に注意が必要です。
物流業界における特定技能の活用は、2030年に向けた労働力不足解消の切り札として注目されています。
倉庫業が含まれる「物流分野」の特定技能試験は、2024年の制度追加以降、順次体制が整えられてきました。2026年現在の最新の試験スケジュール状況を整理して解説します。
1. 試験の実施スケジュール(2026年前半)
物流分野(倉庫・自動車運送等)の特定技能1号評価試験は、現在プロメトリック社の試験システムを通じて、日本国内および海外(ベトナム、フィリピン、インドネシア等)で定期的に実施されています。
- 直近の実施期間:(自動車運送業)
- 2026年1月〜2月: 日本国内および海外主要国で実施中。
- 2026年3月以降: 概ね2ヶ月に1回程度のペースで予約枠が公開され、全国のテストセンターで受験可能です。
- 「倉庫業」は2027年からの予定
- 現在、政府のスケジュールでは「物流倉庫」が特定技能の対象として本格的に追加され、雇用できるようになるのは2027年(令和9年)頃とされています。
- 2025年末: 分野追加の閣議決定(済み)
- 2026年中: 試験問題の作成、省令の改正、受入れ準備期間
- 2027年以降: 試験開始・受け入れスタート
- 予約開始のタイミング:
試験実施日の約1ヶ月〜1.5ヶ月前から予約が開始されます。 - ポイント: 特定技能の試験は、大学入試のような「年に数回の一斉試験」ではなく、
- 「テストセンターで空いている日程を選んで予約する」 CBT方式が主流です。
❌ 主として倉庫作業のみは認められない
現行制度上は以下のような仕事だけを単独で行うことは 不可 とされています:
❌ 倉庫での保管・在庫管理・仕分け・ピッキング・搬送作業だけ
❌ 倉庫業務が主業務で、製造ラインとは切り離されている場合
これらは 「製造現場に付随する関連業務」ではなく純粋な倉庫作業であり、特定技能の業務要件の範囲外 です。
2. 試験の予約方法
受験を希望する場合、以下の手順で進めるのが一般的です。
- プロメトリックIDの作成: 試験予約サイトでIDを取得します。
- 空き状況の確認: 希望する地域(例:三重、愛知など)のテストセンターの空き状況を確認します。
- 受験料の支払い: クレジットカードやコンビニ払いで支払います。
3. 日本語試験について
特定技能の取得には、分野別の技能試験に加えて、日本語試験の合格も必要です。以下のいずれかを並行して受験する必要があります。
- JFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト): *ほぼ毎月、各地のテストセンターで実施されています。
- JLPT(日本語能力試験)N4以上:
- こちらは年2回(7月と12月)のみの実施です。
4. 技能実習生からの「無試験」移行
もし、貴社や関連先ですでに「梱包」や「運搬」などの職種で技能実習2号を修了(3年間勤務)した外国人がいる場合、技能試験と日本語試験の両方が免除されます。この場合、試験スケジュールを待たずに書類手続きのみで特定技能へ移行可能です。
注意点: 以前からある「農業」や「建設」などの分野と同様、単純作業だけでなく、フォークリフト作業などの専門的なスキルも含まれます。
自動車運送業分野における特定技能外国人の受入れについてのリンク

https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk1_000038.html


